2020.03.10 Tuesday
『世間とは何か(阿部欣也)』を読んで 高1 アップル

 私は世間というものにとらわれすぎるのは良くないと思う。
 その理由は第一に個人の意見を持ちにくくなるからだ。友達や知り合いと何か一緒に活動をすることはよくあるが、もし、自分が自分の興味のあることをしたくても、他の人たちが他のことをしたかったなら、自分も他の人に合わせるだろう。やはり大多数に対して反対意見を言うのは難しいものだ。

 たとえば、クラスで手を挙げて投票して何かを決めるとき、顔を伏せて誰が何を投票するか見えない時と、ただ手を挙げて投票するときの感覚は違う。みんなに自分の意見を知られるとなると、自分の意志でないないものに投票してしまうかもしれない。こういうことがあるので、世間というものにとらわれすぎるのは良くないと思う。

 もう一つの理由はみんなと同じような視野でしか物事が見られなくなってしまうからだ。ある調査によると、行きたい旅行先(日本交通社 1997年)は1位オーストリア57.2%、2位ハワイ48.4%、3位カナダ47.6%というデータがある。このデータを見ると自分の行きたいところも周囲の影響を受けていることがよく分かる。

 アメリカでは仲間からのプレッシャーをピアプレッシャーという。学校では友達グループがあって、友達グループの中の子たちはみんな同じような格好をしていて、同じような意見を持っている。友達グループの世間、ピアプレッシャーの影響で、みんな同じような考え方や視野になってしまうのかもしれない。

 確かに仲間同士で助け合うことは良いことだ。人間は社会的動物である。そして、他の人と譲り合って生きていくことは大事だ。しかし、「自分が考えるとおりに生きなければならない。そうでないとついには自分が生きたとおりに考えるようになってしまう」という名言もあるように世間にとらわれずに視野を広げ、自分の価値観をしっかりと持つことが大事だ。



事務局
千葉県柏市西柏台1−20−6 浅岡佳代
080-4118-7434, 04-7111-1255
日曜と5週目はお休み