2019.08.30 Friday
火 中2 かんたろう

 かつて火には霊的な生命を予感させる存在感があり、火に対する様々な感情が人の心にあった。しかし石油ストーブや電子レンジの普及により火や熱を自在に操ることができるようになったため、人の火に対する畏怖の感情は薄れていった。現代の生活には便利な面も多々あるがその分、人間に危険を及ぼしているともいえる。火に対する危機感が薄れたために、かえって事故が起きることもある。僕は便利さに流されることなく、生きるための知識や知恵を自らの身をもって習得していきたい。
 そのための方法として第一に、便利なものに頼らず、自分の手足を使うことである。僕は昨年の夏休みに一人で祖母の家へ行った。僕はいつもはスーパーマーケットで食べものや飲み物などの必需品を買っているが、祖母は近くの畑に野菜を取りに行っていた。僕も手伝いとして一緒についていった。スーパーマーケットでは欲しい物をすぐに手に取って買うことができるが、畑から収穫するとなると、とても大変だった。雑草刈りをしたり、水や肥料をあげたりして、作物が実るのを待ち、ようやく食べることができるのだ。僕は身をもって農作物を作ることの苦労について学ぶことができた。
 また、第二の方法としては机上の勉強だけでなく、実体験に基づく学習を取り入れることである。中学生になってから、理科の授業でガスバーナーを使うことが多くなった。いままではガスコンロを使っていたので、マッチに火を付けたり、手順を踏んだりするのに慣れなかった。そのため、友達がガスバーナーの口に綿を詰まらせるという事故を起こした。さすがの先生も驚いて混乱していた。こういう危険は自分が体験しないと分からないものばかりである。
 確かに一度便利になってしまった生活を変えることは難しい。しかし、「私たちの人生は私たちが費やしただけの価値がある」という言葉にもあるように僕たちは自分の手や足を使って生きるための知識や知恵を身に付けていくことが大切だと思う。



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