【解説】
 前回、練習したLED、いろいろな表示ができて便利そうでしたね。実はこのLED、表示だけではなく、明るさも計ってくれます。つまり、下の図の赤枠の部分が、画面表示だけではなく、明るさセンサーにもなるというわけです。


 この部分が明るさを計ることができるのは、LEDに使われている半導体と呼ばれる物質のおかげです。この半導体は光に当たると弱い電気を流します。この現象を光起電力(ひかりきでんりょく)効果と呼びます。ちなみに、このように、条件によって電気を通す物質を半導体と呼ぶのに対し、常に電気を流さない物質を絶縁体、常に電気を流す物質を導体と呼びます。

 LEDは家の照明としても使われています。蛍光灯とは違うタイプの照明です。見たことありますか?

LEDのシーリングライト。カバーを外したところ。


micro:bitoと同じように明るさセンサー付きのLED照明もあります。


こちらはおなじみの蛍光灯。


 というわけで、micro:bitは光に反応してLEDに流れる弱い電気を計ります。すごいですね。
 流れる電気を計るブロックは「明るさブロック」です。「明るさブロック」は0から255のレベルの数で明るさを計ってくれます。

 この明るさブロックの機能を確かめてみましょう。明るさブロックを使ってmicro:bitの周囲の明るさを計ります。図のようにプログラムを作ってください。


 「明るさブロック」を試せたら今日のプログラムを作りましょう。
 冷蔵庫の開けっ放しを見張るプログラムです。冷蔵庫を開けた時を思い出してみてください。開くと中の電気がつく仕組みになっていますね。今回のプログラムは開いたときの明かりを感知して、音を鳴らしてくれます。

 上から一行ずつ確認していきましょう。プログラムは上から順に実行されることを思い浮かべながら。


 一次停止ブロックを入れないと、10より明るい場合、音楽が鳴り終わる前に何度も最初からリピートしてしまいます。

 また稼働時間ブロックで一定時間ごとにリセットしないとマイクロビットのメモリがなくなってしまいます。
配線は次のようになります。


【課題】  これまでに使ったMicro:bitのブロックを使って新発明の機械を想像してみよう。micro:bitは使わず、紙とペンだけ使って想像します。教科書の2-1、2-2、2-3、3-3のプログラムを見ながらどんなブロックを使ったか思い出してみましょう。
2-1どうぶつビット


2-2クリップビット


2-3バースデーキャンドル


3-3冷蔵庫の見張り番エコビット


基本のブロックや制御のブロックはスクラッチでも使ってきたものとほぼ同じですので、使ってみてください。使ったことのないブロックを使ってみてもいいです。

では、作ってみましょう。まずは、機械の題名を付けます。「冷蔵庫の見張り番エコビット」のようなかんじです。
次に、機械が生まれた背景を書きます。どんないきさつがあってこの機械が生まれたのか、どんなふうに使われる機械なのかを説明します。たとえば、「お父さんの料理の手伝いをしていたところ、冷蔵庫を開けっぱなしにしたからとひどく叱られた。褒められるはずだったのに。ぐすん。というようなことがあったので、今度は褒めてもらえるよう、冷蔵庫を開けっぱなしにしたら教えてくれる機械を作ろうと思った」など。
最後にプログラムを絵に描いてください。マイクロビットのブロックを使います。ぴったりのブロックがなかったら自分で新しく作ってもいいです。
作例1
【機械の題名】ニワトリ用目覚まし時計
【機械発明の背景】 夜が明けると「コケコッコー」と鳴くのがニワトリだ。しかし、中には夜明けに気づかず毎朝、寝坊するニワトリもいる。そんなニワトリのための目覚まし時計。夜が明けるとコケコッコーの声が聞こえる。仲間の声に寝坊のニワトリも目を覚ます。
【プログラム】


作例2 【機械の題名】自動ヒータースイッチ
【機械発明の背景】日が沈むと急激に温度が下がる砂漠。日没を感知してヒーターをオンにする機械 →光センサー→無線通信でヒーターをオン 「ヒーターをオン」ブロックを作る
【プログラム】
【機械の名前】タッチで開錠
【機械発明の背景】荷物をいっぱいもっていてドアの鍵が開けにくかった。そんなときは指先をドアノブにふれるだけで鍵が開けばいいなと思ったのがきっかけ
【プログラム】